時折の記

時折の記 · 2009/12/26
 今年の世相を反映した漢字一文字が「新」に、最多で選ばれたそうだ。これまでネガティブな一文字で占めていたように思うが、新政権の誕生や新制度に望みをかけ、新しいことに期待が込められたのかも知れない。鳩山新政権に謎かけで語るものではないが、アンセルモ・アイエタ (Anselmo Aieta, 1896~1964) 作曲の「白い小鳩」を、アニバル・トロイロ(Anibal Troilo,...
時折の記 · 2009/12/19
 「バンドネオンはピッチが乱れ易く、調律を自分で何とかならないものか」と考える人はいると思う。中には、掃除機や そのほか...
時折の記 · 2009/12/09
 昨今、この楽器に関わる問答で必ずと言っていい程「戦前製ですか?」と交わされることがある。良否の目安にしているのだろう。Ar.ではバンドネオンの国外流出を法的に規制しているそうだが、これから5年10年のスパンで気軽に入手は望めなくなるかも知れない。近年ドイツ等で、新しいモデルを小規模ながら製作している所が数社あるそうだ。これまでの認識を変えさせ、更なるモデルの実現を願いたいものだ。  ところで、冒頭の問答は、戦後製に比べ鳴りの良いバンドネオンのことを指し、リード組み込み精度の良否を二分したことでもある。バンドネオンは構造上、リードは個々のプレートに一連を成し取り付けられているが、何かと影響を受け易いところでもある。  さて、蛇腹楽器の同属でもあるアコーディオン (A) のリードの組み込み精度はどうだろうか? 「バンドネオン(B) に決まっている」と思う (B) 派が多いかも知れない。実は、戦前製で選り抜きのAAですら、普通 の(A) に比べ精度面では劣っていることもある。膝の上で躍動する蛇腹ワークの妙技で極めているのだろう。これまでメンテでリード折れや冴えぬオリジナルリードも数多く取り替えにあたってきたが、まさしく良否は一義的にリードの組み込み精度によることを実感している。引きずった楽器の修復に当たることもあるが、何かと一言で語れぬ楽器でもある。
時折の記 · 2008/12/28
 今年の暮れは、世紀に有るか無いかの不況に見舞われ、その煽りで仕事を追われ、何万と憂き目を見る人が増えているそうだ。何としても、支え合って凌ぐしかないのだろうが大 "変"な 時世になったものだ。北京五輪では蛙泳の快挙に沸き、ノーベル賞 (物理化学賞)...
時折の記 · 2008/12/15
 実用のバンドネオンは、7~80年を経た楽器がほとんどのようで、世代から引き継がれ、繕いながら使われて来たと思う。塗装・補修部品・思いつき部品など掲載。 【塗装】 ...
時折の記 · 2008/03/21
 蛇腹の伸縮...
時折の記 · 2007/12/26
  今年の世相を表した漢字一文字が「偽」だったそうだ。創作四字熟語に、「四農降昇」士農工商、「油給休暇」有給休暇、「年金彷徨」年季奉公、「人離相撲」一人相撲、など、一文字にあきれたり、四文字でうなずいたり。  ...
時折の記 · 2007/10/20
 昔、「風」と言う童謡があった。"誰が風を見たでしょう 僕もあなたも見やしない けれど木の葉をふるわせて 風は通り過ぎてゆく"  英国の女流詩人 (Christina Rossetti, 1830~1894)の詞で、西條八十 訳詞 、自然の情景が子供の頃、素朴にも心にうたれ、今も口ずさむことがある。  歌は世につれ 世は歌につれ...
時折の記 · 2007/09/23
 時折り、バンドネオン のメンテのことで尋ねられることがある。ちょっとした不具合は、自分で何とかして凌いでいても、調律は、Vn.や...
時折の記 · 2007/03/05
 小気味良い歯切れ、澄んだねいろ、しぼり出すようなねばり、哀愁を誘うとも言われるが、膝の上で奏でるところにあるのだろうか。リード構成が右高音域の一部を除き、オクターブ差を持つ対リード (2枚) が蛇腹ワークによって独特の音色を成していると思う。  同属のアコーディオン(A) とバンドネオン(B) のリードの材質について、何かと言われることがある。B...

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