蛇腹の伸縮
で音を出すバンドネオンは、その操作で息を長く使えるに越したことはない。気密性の良否でその差も大きく変わってくるようだ。バルブ、パレットなど開閉部の弱圧や不整合、蛇腹の劣化、接続部の不具合などで空気漏れを起こしていることがある。元来、木製の枠に紙や革などで組まれた蛇腹楽器では、厳密な気密を望めないだろうが、バンドネオンを提灯のように吊り下げて垂れ速度がcm/sと漏れの度合いを調べることもあるようだ。当HPのQ&Aにも空気漏れについて記しているが、漏れを外部からなぞりながら容易に探すことの出来るところもある。パレット
(音の出る蓋) からの漏れは外部から特定はし難い。このパレットからの漏れの原因に、ボタンレバーの歪み、レバーの軸や側辺の磨耗によるパレットの定置ぶれ、パレットガスケット (革)
の不良、パレット押さえバネの弱圧などで気密度が落ちてきていることもある。別に台板のクラックや傷みなどで漏れていることもあるが、取り扱いや経年変化、環境等によるものだろう。又、ボタンレバーとパレットの接続部分に革などをを介し僅かな歪みを吸収するために少し自由度を持たせてあるのだが、この部分を強固な接着剤で固定しているのをよく見掛ける。この場合、事後の歪みで漏れが固定化していることもある。
前記のパレット漏れの状態を目視して当たれる付帯装置。これまで問題箇所の処理や、確認にボタンカバーを取ったり外したり、面倒だったが、圧をかけて見ながら調べて直すことが出来る。
自作のふいご