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所望の BN を目指して

 アルゼンチンの BN 奏者だったラファエル・ロッシ (1896~1982) が所有していたと思われるサイン入りの BN を数ヶ月前、ネットオークションで入手した。1939年のスタンプ。これまでに、いった先我が家を転々として来たのだろうか? かばってもらえず年を重ねてきたようだ。あまりの様子で、外部や内部に現在手を加えているが、B君は「今に見ておれ、僕だって」。誰からも認められるようになりたいと待ち望んでいることだろう。叶わせたい。いや、叶わせる!!

 脱落・欠損した竪琴マーク (写真5) を手作りで繕う。この作業は、既存のマークを写し取り、遮光性のポジフィルムを起こし、材料に洋銀 (洋白) 厚み 0.5ミリ前後位。面を整えフォトレジスト (ポジ) を塗布し乾燥。日光写真の要領で焼き付け。水酸化ナトリウム (苛性ソーダ) 1%溶液で現像。エッチングは、塩化第二鉄の水溶液で処理。仕上げ調整や象眼にも予想以上に手が掛かった。また、グリップ上のステンレスのネーム (写真6) も同様のエッチングで処理。 塗装は、研磨・塗色後、貝殻の模様に黒く覆いかぶさった塗布面を除去。のっぺりの螺鈿を自分なりに模様を付け、その上から透明のウレタンで数回塗装。汚れなどラッカーシンナーで拭き取っても侵されず、光沢がある。 音について、オリジナル・リードだが、納得いかないところが多々あり、現在、半数程取り換えた。気になる部分のリードを全て取り換えれば、遜色ない所望の BN に変身出来ると思っている。

 

Before

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